【プレスリリース】メタジェンセラピューティクス、「腸内細菌ドナー」志願者募集を開始

~クラウドファンディングを通じて、持続可能な「腸内細菌叢バンク」の運用方法を検討~

腸内細菌研究に基づいた医療・創薬を推進するメタジェンセラピューティクス株式会社(本社:山形県鶴岡市、代表取締役社長CEO:中原拓)は、2023年4月20日より、クラウドファンディングサービスREADYFORを通じた、「腸内細菌ドナー」志願者の募集(https://dc2qp915hyvdf.cloudfront.net/microbiome-bank/)を開始しました。

本取り組みは、メタジェンセラピューティクスが構築を進める「腸内細菌叢(そう)バンク」の運用方法の検討と、腸内細菌を用いた医療や医薬品開発の研究促進を、主な目的としています。

「腸内細菌叢バンク」とは、便を提供いただける「腸内細菌ドナー」を募集、スクリーニングした後、「腸内細菌叢移植(FMT)」を行う際に患者さんに移植する腸内細菌叢溶液を便から調製し、医療機関に届ける仕組みです。また、腸内細菌叢バンクは、腸内細菌を用いた医薬品の研究開発の基盤ともなります。

近年、腸内細菌の乱れ(ディスバイオーシス)は、がん、潰瘍性大腸炎、パーキンソン病、アレルギーなど、さまざまな疾患と関連することが明らかになっています*1。世界では、腸内細菌に関する研究の進展とともに、腸内細菌を用いた医療や医薬品開発が進んでいます。また、日本においても、腸内細菌叢移植(FMT)が先進医療として承認され、臨床研究が進められています。

今後、腸内細菌による医療や医薬品開発をさらに推進していくためには、多くの「腸内細菌ドナー」を集めることのできる「腸内細菌叢バンク」を構築する必要があります。しかし、腸内細菌ドナーとなるまでの過程では多くの適格性検査を必要とするため、「検査コスト」、「ドナーの時間的負担」など、腸内細菌叢バンク全体の運用にあたってはさまざまな課題があります。

メタジェンセラピューティクスは、クラウドファンディングサイト「READYFOR」を活用し、腸内細菌ドナーになるための第1次適格性検査である、「ウェブ問診」および「腸内細菌叢検査」にご協力いただける腸内細菌ドナー志願者の募集を試験的に行います。同時に、腸内細菌叢バンクの構築を支援下さる方を募り、支援者とともに、腸内細菌叢バンクの持続可能な運用方法について検討を進めてまいります。

なお、ウェブ問診と腸内細菌叢検査を通過された方については、「腸内細菌叢バンク」完成後に、「腸内細菌ドナー候補者」としての登録のご案内をいたします。「腸内細菌ドナー候補者」としてご登録の後、地理的条件などの審査を通過された方には、医療機関での第2次適格性検査をご案内します。医療機関での適格性検査を通過された方には、「腸内細菌ドナー」として「献便」していただき、腸内細菌を用いた医療や医薬品の臨床研究にご協力いただく可能性があります。なお、医療機関での適格性検査を通過し、「腸内細菌ドナー」になっていただける方は、ウェブ問診を受けた方のうち10%と推定*2しています。

メタジェンセラピューティクスは、本取り組みを通じて「腸内細菌叢バンク」の構築をさらに加速させ、健康な人の「腸内細菌」を、必要とする患者さんに届けることができる「腸内健康シェア社会」の実現を目指してまいります。

■クラウドファンディング概要
・特設ページURL
https://dc2qp915hyvdf.cloudfront.net/microbiome-bank/

・募集期間
2023年4月20日(木)11時30分~6月16日(金)23時00分

・クラウドファンディングにより集まった資金の使途
「腸内細菌ドナー」の申し込みおよび問診のためのウェブサイト構築を中心とする、「腸内細菌叢バンク」の仕組みづくりの一部として活用

・クラウドファンディング支援者へのリターン
※腸内細菌ドナーの第一次適格性検査となる「WEB問診」および「腸内細菌叢検査」は、30,000円以上のご支援をいただいた方のみの実施となります。腸内細菌叢検査の実施にあたって検査費用が発生するため、上記の設定とさせていただいております。ご了承いただけますと幸いです。

①5,000円コース
<リターン>
●お礼のメール ●プロジェクト進捗のメール報告

②10,000円コース
<リターン>
●お礼のメール ●プロジェクト進捗のメール報告 ●期間限定のslackサポーターコミュニティにご招待

③30,000円コース
<リターン>
●お礼のメール ●プロジェクト進捗のメール報告 ●期間限定のslackサポーターコミュニティにご招待 ●腸内細菌叢検査の実施と結果レポートの送付

④50,000円コース
<リターン>
●お礼のメール ●プロジェクト進捗のメール報告 ●期間限定のslackサポーターコミュニティにご招待 ●腸内細菌叢検査の実施と結果レポートの送付 ●創業陣とのクローズドのトークイベントへのオンライン参加

⑤100,000円コース
<リターン>
●お礼のメール ●プロジェクト進捗のメール報告 ●期間限定のslackサポーターコミュニティにご招待 ●腸内細菌叢検査の実施と結果レポートの送付 ●創業陣とのクローズドのトークイベントへのオフライン参加(オンライン参加も可能)

⑥500,000円コース
<リターン>
●お礼のメール ●プロジェクト進捗のメール報告 ●期間限定のslackサポーターコミュニティにご招待 ●腸内細菌叢検査の実施と結果レポートの送付 ●創業陣とのクローズドのトークイベントへのオフライン参加(オンライン参加も可能) ●創業陣とのラウンドテーブルミーティング

⑦1,000,000円コース
<リターン>
●お礼のメール ●プロジェクト進捗のメール報告 ●期間限定のslackサポーターコミュニティにご招待 ●腸内細菌叢検査の実施と結果レポートの送付 ●創業陣とのクローズドのトークイベントへのオフライン参加(オンライン参加も可能) ●創業陣とのラウンドテーブルミーティング ●社内メンバー限定の、メタジェンセラピューティクスパーカーの贈呈

・目標金額
350万円

・クラウドファンディングの形式
通常型 / All-or-Nothing方式

腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)とは
ヒトの腸管には約1,000種、40兆個以上*の腸内細菌が生息しており、その細菌の集団を腸内細菌叢(腸内flora)と言います。
*Sender, R., Fuchs, S. & Milo, R. Revised Estimates for the Number of Human and Bacteria Cells in the Body. PLoS Biol. 14, e1002533 (2016)

腸内細菌叢移植(FMT)とは
腸内細菌叢移植(FMT)は、健康な人の便に含まれている腸内細菌叢を、疾患を持つ患者さんの腸に大腸内視鏡を用いて移植し、腸内マイクロバイオームの異常(ディスバイオーシス)を改善する医療技術です。順天堂大学では2014年の臨床研究開始以来、200名以上**の潰瘍性大腸炎の患者さんに対するFMTの実績を積み重ね、研究成果を複数の海外トップジャーナルに発表しています。
**順天堂大学医学部付属順天堂医院 消化器内科「潰瘍性大腸炎に対する腸内細菌叢移植」
https://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/shokaki/about/treatment/intestinal_microbiota1.html

メタジェンセラピューティクス株式会社について
メタジェンセラピューティクス株式会社は「マイクロバイオームサイエンスで患者さんの願いを叶え続ける」ことをミッションとして、腸内細菌研究に基づいた医療と創薬でソーシャルインパクトを生み出す大学発ベンチャーです。 順天堂大学の医師と慶應義塾大学、東京工業大学の研究者が共同創業し、「腸内細菌叢移植療法(FMT)」の社会実装と、「FMT起点のリバーストランスレーショナル創薬」を推進しています。現在メタジェンセラピューティクスでは人材採用を積極的に進めております。募集中のポジションはhttps://dc2qp915hyvdf.cloudfront.net/carrers/をご覧ください。募集中のポジションに当てはまるものがなくとも、マイクロバイオームサイエンスでイノベーションを起こす仲間に入っていただける方は hr@dc2qp915hyvdf.cloudfront.net までご連絡ください。

会社概要>
会社名:メタジェンセラピューティクス株式会社(略称 MGTx)
本社所在地:山形県鶴岡市覚岸寺字水上246-2
東京事務所:東京都港区虎ノ門1丁目17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー 15階
代表者:代表取締役社長CEO 中原拓
設立日:2020年1月17日
事業内容:マイクロバイオームサイエンスを活用した創薬·医療事業
URL:https://dc2qp915hyvdf.cloudfront.net

【本プレスリリースに関するお問い合わせ先】
メタジェンセラピューティクス株式会社 広報担当
Email: pr@dc2qp915hyvdf.cloudfront.net

【PDF】メタジェンセラピューティクス、「腸内細菌ドナー」志願者募集を開始

出典:
1. Sorbara MT, Pamer EG. Microbiome-based therapeutics. Nat Rev Microbiol. 2022;20(6):365-380.
2. Bénard, M. V. et al. Challenges and costsd of donor screening for fecal microbiota transplantations. PLoS One 17, e0276323 (2022)